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2021年のブレグジット: ブレグジットが出張者と出張プログラムに与える影響について

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注:本記事執筆時点で以下の情報は最新ですが、状況は日々進行しているため、英国政府のウェブサイトで最新情報を確認することをお勧めします。


半世紀近くの加盟期間の後、4年半に及ぶ離脱交渉において詳細を詰めてきた英国は、正式に欧州連合(EU)を離脱しました。両者は2020年12月24日に締結した通商・協力協定(TCA)により、合意なき離脱による複雑な状況を回避しましたが、英国とEUからの旅行者が他地域に渡航する際に注意しなければならない新たなルールがいくつか存在しています。


このことは、出張プログラムや出張者にとってどのようなことを意味しているでしょうか?2016年の国民投票以来、離脱交渉をモニタリングしてきた当社のブレグジット準備チームが、以下のQ&Aでその内容について解説します。


英国とEU間のビザなし渡航はできますか?


英国は現在シェンゲン協定加盟国出入国規定の下で第三国とみなされていますが、英国人が短期の観光や出張目的でEU加盟国へ渡航するのに、基本的にビザは必要ありません。状況によっては、英国からの出張者はビザや労働許可証が必要になる場合があるため、詳細についてはこちらをご覧ください。


EU、欧州経済地域(EEA)、スイス国籍の方は、短期休暇やほとんどの出張の場合、ビザなしで英国へ渡航が可能ですが、ビジネス活動にはいくつかの制限があります。詳細や最新情報については、英国政府のウェブサイトをご確認ください。


英国国民の皆様はご注意ください:欧州委員会は、2022年に施行予定の「欧州旅行情報認証システム(ETIAS)」の開始を発表しました。このシステムでは、英国人旅行者はシェンゲンゾーンを構成する26カ国のいずれかの国を訪問するために事前にETIASを取得する必要があります(注1) 。このETIASビザ免除制度は、登録費用が7ユーロ(18歳から70歳まで誰でも)で有効期間は3年間、有効期間中180日間のうち90日までの滞在と無制限の入国が認められます(訳注:日本語での詳細はETIAS日本語サイトでご確認いただけます)。


ヒント: 次回の出張のためにビザ(またはパスポート)をすぐに取得する必要がありますか?アメリカンエキスプレス・グローバルビジネストラベルでは、協力企業のCIBTを通じて迅速なサービスを提供しています(訳注:日本では本サービスは利用できません)。


英国国民がEU諸国に渡航する際、新たにパスポートや国境に関して考慮すべきことはありますか?


EU加盟国、アイスランド、リヒテンシュタイン、ノルウェー、スイスへ旅行する場合、英国国民は、過去10年以内に発行され、到着日に6ヶ月以上の有効期限が残っているパスポートが必要となります。エメラルドの島(訳注:アイルランド)は共通旅行区域に含まれているため、英国籍の方がアイルランドに渡航する際にはパスポートは必要ありませんが、飛行機で渡航する場合はパスポートを持っていくことをお勧めします。空港でアイルランドの入国審査官が身分証明書の提示を求めます。


最後に一つ注意しておきたいこと:英国国民がEUに渡航する際には、往復の航空券やその先の目的地に向かう航空券及び滞在に十分な資金があることを提示することが必要になる場合があります。


ヒント:英国パスポートのステータスがわからない場合は、このツールを使用してください。このツールを使用して、旅行前に書類を更新する必要があるかどうかを確認できます(訳注:日本のパスポートの要件を確認することはできません)。


EU国民が英国に渡航する際に、新たにパスポートや国境に関して考慮すべきことはありますか?


英国に渡航するEU国民についても、10年以内に発行され、到着日に6ヶ月以上有効期限が残っているパスポートを所持している必要があります。


英国政府は、2021年10月1日までの期間、EU、EEA、スイスの国民が国民識別カードを使って英国に出入国できるようにしています。2020 年 12 月 31 日以前に英国に居住を開始した人々は、EU セトルメントスキームにより免除が適用され、少なくとも 2025 年 12 月 31 日までは、国民識別 カードを使用して英国に入国することができます。


英国とアイルランド間には共通旅行区域が存在するため、アイルランド人旅行者は英国への旅行にパスポートは必要ありませんが、身分証明書として持参することをお勧めします。


ヒント:EU国民が英国の空港でePassportのゲートを継続して使用するためには、パスポートに生体認証マークがあることを確認してください。


運転免許のルールにはどのような影響があるのでしょうか?


EU諸国へのドライブ旅行をする英国の自動車運転者は、運転免許証、保険会社の発行するグリーンカード(訳注:ヨーロッパの自動車保険)を携帯し、英国登録の自動車を運転する場合はGBステッカーを車両に貼っておく必要があります。紙の運転免許証を持っている場合、またはジブラルタル、ガーンジー、ジャージー、マン島で運転免許証が発行されている場合は、一部のEU諸国やノルウェーで運転するのに、国際運転許可証が必要になる場合があります。


自分の車を運転する場合は、V5Cログブック(訳注:車両登録や税金の支払い履歴を記録する書類)を携帯する必要があります。レンタカーまたはリースカーを運転する場合は、車両を英国から持ち出す許可を得ていることを示すVE103フォーム(訳注:車両を借りていることを証明する書類)を取得する必要があります。


同様の規則は、EU国民が英国で運転する場合にも適用されます。EUの旅行者は、運転免許証、グリーンカード、車両保険会社が発行した保険の証明を携帯する必要があります。グリーンカード制度に加盟していない国のEU国民は、英国の車両保険が必要となります。


ヒント:自動車保険会社からグリーンカードを取得するには、最大6週間程度かかることを考慮しておくと良いでしょう。グリーンカードを取得する面倒な手間を省くには、自分で運転せず、GBTの地上交通機関予約システムを利用して予約することをお勧めします。


英国人はEU国内でも健康保険が適用されますか?英国を訪問するEU国民の場合はどうでしょうか?


ブレグジット協定の一環として、2020年末までに発行されたすべての欧州健康保険証(EHIC)は、英国とEU加盟国両方において有効期限まで有効となります。


英国は「英国グローバル健康保険カード(GHIC)」という新しい保険証を発行しており、英国人がEU加盟国を訪問している間に緊急医療や必要な医療を受けることができるようになっています。英国の旅行者は、ノルウェー、アイスランド、リヒテンシュタイン、スイスではGHICや既存のEHICを使用することができないため、旅行前に適切な医療保険に加入しておく必要があります。


英国の旅行者はパスポートを使ってノルウェーで医療上必要なヘルスケアを受けることができ、また英国を訪れるノルウェー人旅行者に同様の措置が取られます。


英国を訪問しているEU国民であれば、訪問先で病気になった場合の治療費はEHICが負担します。


ヒント:企業は、出張中の従業員に十分な補償がカバーできているかどうか、健康・旅行保険提供会社に確認する必要があります。


英国の消費者は、EU諸国に旅行する際に携帯電話のローミング料金を請求されるのでしょうか?


EU、アイスランド、リヒテンシュタイン、ノルウェーで確立された「Roam Like at Home」として知られる追加料金なしのローミング制度は、英国の消費者には適用されなくなりました。これは、上記の地域に旅行する英国国民に携帯電話の無料ローミングが保証されなくなったことを意味しますが、一部の携帯電話事業者は、現在のところローミング料金を再導入する予定はないと表明しています。ただし、将来的に変更される可能性はあります。


英国を訪れるEU加盟国の旅行者も同様です。英国での通話、テキスト、モバイルデータの料金は、利用しているの通信事業者によって異なります。


ヒント:英国またはEUに拠点を置く企業は、アカウントに請求される可能性のあるローミング料金について、携帯電話会社に確認する必要があります。


アメリカンエキスプレス・グローバルビジネストラベルでは、ブレグジットの状況を継続的にモニタリングしています。新しいルールがお客様のプログラムにどのような影響を与えるかについてご質問がある場合は、担当のアカウントマネージャーにお問い合わせください。


注1 シェンゲンゾーンには以下が含まれます:オーストリア、ベルギー、チェコ共和国、デンマーク、エストニア、フィンランド、フランス、ドイツ、ギリシャ、ハンガリー、アイスランド、イタリア、ラトビア、リヒテンシュタイン、リトアニア、ルクセンブルク、マルタ、オランダ、ノルウェー、ポーランド、ポルトガル、スロバキア、スロベニア、スペイン、スウェーデン、スイス


この文章は翻訳です。原文(英語)をご覧になりたい場合は、こちらをクリックください。


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